サブカルチャー

夢の〝未来都市"開発構想

 地球は表面の約7割が海で覆われ、その約80%は深海です。今、この広大な未開発の領域を活用した新しい建築構想が世界的に注目を集めています。今回は、 清水建設㈱ が2014年に発表した「深海未来都市構想 OCEAN SPIRAL」について紹介します。

 

人と深海の新しいつながり

清水建設㈱「深海未来都市構想 OCEAN SPIRAL」

 


 
「BLUE GARDEN」内中央の75層タワー
海中の新都市型生活

 「深海未来都市構想 OCEAN SPIRAL」は、深海に住居やホテル、商業施設、オフィス、研究・実験施設を内包する巨大海洋構造物を建築し、これまでになかった新都市型生活を目指す計画です。海中に浮かぶ「BLUE GARDEN」では、衣食住を満たすことができる居住スペースだけでなく、深海資源産業や深海観光産業、深層水を使った養殖業など、海中独自のビジネスを実現できる環境も整備される予定。最下層に位置する資源開発工場では、海底の資源開発と育成を行い、経済活動や物資においても豊かな都市を作り出します。

 
海底から資源を運搬する「INFRA SPIRAL」
自然災害に強い球体構造

 気になる安全性ですが、外壁や補強材には海水でも錆びない樹脂コンクリートやアクリル板を使用。水圧にも耐えられるように、構造を外圧に強い球体型にするなどの対策がとられています。海中に浮遊しているため、台風や地震による被害を受けにくいのも特徴です。また、近年の温暖化による海面上昇といった環境問題にも強く、アンカーケーブルで海底に固定されているため、海流などで漂流する心配もありません。施設内には海水の温度差を利用した発電所もあるので停電もなし。まさに安全・安心の快適空間となっています。

 
深海への入口となるグランドエントランス
室内からは深海の大パノラマが眺められる

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