prescription 日本経済の動向 記事一覧
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[prescription 日本経済の動向]
2017.03.14
「チャイナ・プラス・ワン」戦略の難しさ|日本経済への中国の影響は引き続き大きい
みずほ総合研究所 チーフエコノミスト 高田 創
世界経済は中国の景気動向に影響を受けやすい構造となっており、日本もその例外ではない。一方、日本企業の海外展開において、東南アジア諸国への投資拡大などから、中国以外の国々への進出も含めた「チャイナ・プラス・ワン」戦略が語られている。...続きを読む
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[prescription 日本経済の動向]
2017.02.20
みずほ総合研究所 チーフエコノミスト 高田 創
2016年の円ドル相場は年初来円高が進んだが、11月の米国大統領選挙以降、急速な円安となった。この背景としては、トランプ氏が新大統領に当選したことにより、米国の金融・財政政策のポリシーミックスが転換したことが考えられる。...続きを読む
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[prescription 日本経済の動向]
2017.01.26
みずほ総合研究所 チーフエコノミスト 高田 創
みずほ総合研究所の経済見通しでは、2017年の世界経済は持ち直しを見込むものの、米国の動向がカギを握るとみている。2016年6月の英国の「EU(欧州連合)離脱」(Brexit)を上回るサプライズといえる、...続きを読む
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[prescription 日本経済の動向]
2016.11.21
世界経済を左右する新興国経済の行方|新興国への資本流入は続くのか
みずほ総合研究所 チーフエコノミスト 高田 創
昨年後半から今年年初にかけて、中国を中心とする新興国経済の減速が、世界経済の最大のリスク要因として強く意識された。その後、新興国経済は...続きを読む
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[prescription 日本経済の動向]
2016.10.26
みずほ総合研究所 チーフエコノミスト 高田 創
2016年初、30ドルを割る水準まで大幅に下落した原油相場は、その後上昇に転じ、6月に50ドルの大台を回復する局面も見られた。...続きを読む
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[prescription 日本経済の動向]
2016.09.27
日本経済を下支えするインバウンド消費|訪日外国人対応の重点はモノからサービスへ
みずほ総合研究所 チーフエコノミスト 高田 創
2015年に前年比5割増の1,974万人を記録した訪日外国人数は、2016年も引き続き増加しているが、訪日外国人によるインバウンド消費には、近時、減速感がみられる。...続きを読む
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[prescription 日本経済の動向]
2016.08.25
みずほ総合研究所 チーフエコノミスト 高田 創
わが国経済の中長期展望に関する一般的な認識は、本格化する人口減少と産業の空洞化で企業の競争力が落ち込み、成長率が低下するというものであろう。...続きを読む
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[prescription 日本経済の動向]
2016.06.24
求められるマインドの転換|投資、賃上げを抑制する期待成長率の低下
みずほ総合研究所 チーフエコノミスト 高田 創
企業収益が高水準にあるにもかかわらず、設備投資や賃上げの動きが鈍いものとなっている。この背景には、企業が先行きに対する自信を持てないことがある。...続きを読む
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[prescription 日本経済の動向]
2016.05.25
小売業、宿泊・飲食サービス業で強まる人手不足感|訪日外国人需要の増加が国内雇用を創出
みずほ総合研究所 チーフエコノミスト 高田 創
内需の低迷が続いているにもかかわらず、小売業や宿泊・飲食サービス業といった業種で労働需給のひっ迫感が強まっている。この背景には、訪日外国人需要...続きを読む
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[prescription 日本経済の動向]
2016.04.27
欧米資本財市場で中国が存在感を強めるなか|日本企業の輸出戦略の転換~高付加価値化の推進
みずほ総合研究所 チーフエコノミスト 高田 創
最近の日本の輸出伸び悩みの背景には、新興国経済の減速の影響とともに、欧米向けの資本財輸出の不振もある。欧米の資本財輸入では、日本のシェアが低下し、中国のシェアが大幅に拡大している。...続きを読む
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[prescription 日本経済の動向]
2016.03.22
デフレマインドの転換には政府介入も必要か|賃上げをめぐる政策対応
みずほ総合研究所 チーフエコノミスト 高田 創
2016年の春季労使交渉は、昨年を上回るベースアップが見込まれる。政府の賃上げ要請もあり、2016年の主要企業の春季賃上げ率は...続きを読む
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[prescription 日本経済の動向]
2016.02.19
M&A目的の株式投資や研究開発投資の増加など|企業の投資活動の新たな流れ
みずほ総合研究所 チーフエコノミスト 高田 創
企業の設備投資が伸び悩んでいるとの指摘があるが、GDPの設備投資統計に反映されない新たな形での投資が増えている点に注意が必要である。すなわち、海外投資やM&Aを行う目的での株式投資、...続きを読む
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[prescription 日本経済の動向]
2016.01.25
世界経済減速の中、国内企業収益に10兆円以上の恩恵|日本経済を下支えする円安・原油安効果
みずほ総合研究所 チーフエコノミスト 高田 創
世界経済の成長期待が揺らぐ中、海外売上高の減少や日本からの輸出低迷などを通じた日本企業の収益への影響が懸念されている。一方、現在の日本経済は、...続きを読む
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[prescription 日本経済の動向]
2015.11.25
日本以上に「アジア」へのダメージ大|中国経済「減速」が各国経済に与える影響
みずほ総合研究所 チーフエコノミスト 高田 創
中国経済に対する不安から世界的な株価下落が生じている。背景には、中国経済の減速が世界に伝染する懸念があるようだ。...続きを読む
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[prescription 日本経済の動向]
2015.10.29
2015~20年で「6.5兆ドル」|日本の経済成長を支える「アジアインフラ投資」
みずほ総合研究所 チーフエコノミスト 高田 創
高齢化や人口減少、あるいは社会保障費の増大など、日本経済の今後を語る上でのキーワードはやや悲観的なフレーズが多い。一方で、中期的に見ると、...続きを読む
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[prescription 日本経済の動向]
2015.09.24
円安定着が追い風に|コストから見た製造業「国内回帰」の可能性
みずほ総合研究所 チーフエコノミスト 高田 創
今年に入り、製造業の「国内回帰」というキーワードがマスコミで多く取り上げられるようになってきた。...続きを読む
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[prescription 日本経済の動向]
2015.07.28
今年度中に政府目標「2,000万人」達成も|訪日外国人数見通しとマーケティング戦略
みずほ総合研究所 チーフエコノミスト 高田 創
メディアでも報道されている通り、訪日外国人観光客が大幅に増加している。このペースでいけば、政府目標である「2020年に2,000万人」は程なく達成し得るほどの勢いだ。...続きを読む
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[prescription 日本経済の動向]
2015.06.22
年初来、堅調だった主要指標も4月発表の3月分は下振れに|米国経済指標の下振れは景気変調のサインか
みずほ総合研究所 チーフエコノミスト 高田 創
米国経済指標の下振れに対して、景気変調のサインではないかとの不安が生じている。年初来、経済指標は予想比下振れを続けていたものの、主要指標については比較的堅調なものが多かったが、4月に発表された3月分では主要指数も下振れしているからだ。今回は、みずほ総合研究所が米国駐在のエコノミストと行った会議に基づき、こうした景気変調への懸念をどう捉えるべきか解説する。...続きを読む
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[prescription 日本経済の動向]
2015.05.21
原油暴落がもたらした「水没金利競争」のわな|成長なき外需依存が招く世界経済の長期停滞化
みずほ総合研究所 チーフエコノミスト 高田 創
原油価格の暴落は資源ブームや新興国ブームの見直しのみならず、各国の金融政策に多大な影響を もたらしている。原油安に伴う物価の下落によって、各国が異例の金融緩和を続けているのだ。...続きを読む
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[prescription 日本経済の動向]
2015.04.23
自国主導で「中国経済圏」の拡大を狙う理由|中国経済の「中程度の高成長」は維持されるか
みずほ総合研究所 チーフエコノミスト 高田 創
中国の習近平政権が積極的な外交を展開している。特に太平洋地域でのインフラ建設や 経済統合といった分野でプレゼンスを強化しているのには、国内の経済問題の解消という背景がある。...続きを読む
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[prescription 日本経済の動向]
2015.03.20
先行する欧州では失敗の歴史 軽減税率を日本で導入する必要はあるか
みずほ総合研究所 チーフエコノミスト 高田 創
消費税の逆進性を緩和するために、食品などに対する軽減税率の導入が検討されている。だが、先行する欧州諸国では当初の目的が達成されていない。実際に食品にゼロ税率を導入した場合の税負担効果を試算すると、逆進性対策としては有効ではないことが分かる。...続きを読む
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[prescription 日本経済の動向]
2015.02.27
1985年当時と状況が似ている 「逆オイルショック」が経済に与える影響
みずほ総合研究所 チーフエコノミスト 高田 創
原油価格の下落が目立っている。ここ数年1バレル=100ドル前後で推移していたが、 米国のシェール革命でOPECの価格支配力が低下したことなどにより、昨秋以降から急落が始まった。今回は、「逆オイルショック」ともいえる原油価格の下落が起きている背景と、世界経済に与える影響について解説する。...続きを読む
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[prescription 日本経済の動向]
2015.01.27
3兆円規模の対策を独自に提言 「アベノミクスの死角」に対応せよ
みずほ総合研究所 チーフエコノミスト 高田 創
第2次安倍政権が発足してから2年が経過した。アベノミクスの経済政策によって円安・株高を実現した一方、その効果は輸出型大企業に集中し、中小企業や地方への波及が遅れている。そんな中、衆議院解散・総選挙を迎えることとなり、アベノミクスは成果を問われている。今回は、「アベノミクスの死角」に対する当社の提言と、想定される経済対策について解説する。...続きを読む
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[prescription 日本経済の動向]
2014.11.26
年末に向けて議論が本格化 消費税引き上げに必要な「3つの条件」
みずほ総合研究所 チーフエコノミスト 高田 創
日本では9月以降、急に景気の足踏み論が台頭し、8%から10%への消費税引き上げへの慎重論が生じている。4~6月期の成長率が下方修正されたこともこうした議論を後押しし、「デフレ脱却が先だ」との意見もあるが、著者は成長率見通しを前提に消費税引き上げは予定通り行うべきとのスタンスである。...続きを読む
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[prescription 日本経済の動向]
2014.10.22
日本が意識する以上のリスクとなるか 「対ロ関係悪化」で懸念される欧州経済減速
みずほ総合研究所 チーフエコノミスト 高田 創
ウクライナをめぐる欧州とロシアの対立は、双方の「制裁強化」の側面が強まっている。著者によると、欧州の市場参加者はわれわれが日本で意識する以上に、ウクライナ問題に関する地政学的なリスクを重く受け止めているように見えるという。今回は、対ロ関係悪化で欧州経済が受ける影響について解説する。...続きを読む
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[prescription 日本経済の動向]
2014.09.18
海外投資家を強く意識した内容に 「新成長戦略」から経済トレンドを読む
みずほ総合研究所 チーフエコノミスト 高田 創
先般、「日本再興戦略改訂2014(新成長戦略)」が閣議決定された。海外からはいつもながら辛口の見方が多いが、英『エコノミスト』誌が従来に比べてプラス評価を行うなど、昨年の成長戦略から1年をかけて課題に対処してきたこと、さらに今回は海外投資家の目を随分と意識した内容であることが功を奏しているようだ。 今回は、新成長戦略の中身を読み解く。 ...続きを読む
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[prescription 日本経済の動向]
2014.08.19
ロシア抜きのG7で話題になったこと 世界経済は「平時化」も、地政学的には「有事」
みずほ総合研究所 チーフエコノミスト 高田 創
ロシア・ソチで開かれる予定だった今回の主要国首脳会議(G8)は、ウクライナ南部クリミア半島の併合によってロシアが参加停止となり、ベルギー・ブリュッセルに場所を変更して開催された。17年ぶりとなった「ロシア抜きでの首脳会議」で話題になったのは、ウクライナ問題を中心にした地政学的リスクだった。今回は、G7で議論された内容を基に、現在の国際状況を読み解く。 ...続きを読む
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[prescription 日本経済の動向]
2014.06.16
今年最大の「日本国債」リスク 日本版・金融緩和の縮小がもたらす影響
みずほ総合研究所 チーフエコノミスト 高田 創
消費税率の引き上げから1カ月を経て、日銀は「増税による景気の落ち込みは限定的」と量的・質的金融緩和の継続を発表した。黒田東彦総裁は出口戦略について「時期尚早」と述べているが、2%の物価安定目標が見えてきた段階で、気の早い市場が「日本版テーパリング(金融緩和の縮小)」のシナリオを持ち出す可能性もある。今回は、日本版テーパリングの可能性と影響について解説する。...続きを読む
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[prescription 日本経済の動向]
2014.05.16
もはや一国経済のリスクにとどまらない ウクライナ情勢を読む~問題の本質は何か
みずほ総合研究所 チーフエコノミスト 高田 創
ウクライナ南部クリミア半島の編入を強行しようとするロシアに対し、国際圧力が高まっている。 日米欧7カ国(G7)による非難と経済制裁の強化にロシアがどのような態度に出るのか、世界中が注目するニュースとなっている。今回は、深刻化するウクライナ情勢が、世界経済に及ぼす影響について解説する。 ...続きを読む
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[prescription 日本経済の動向]
2014.04.21
景気の行方は企業・個人の振る舞い次第 アベノミクス「正念場」とわれわれの課題
みずほ総合研究所 副理事長 杉浦哲郎
消費増税が目前に迫る中で、増税後の景気についてさまざまな見方が飛び交っている。回復基盤が底堅いという報道が目立つ中、「円安や公共投資の効果は一時的」との見方も根強く、本格的な設備投資や雇用拡大、賃上げには慎重な経営者も多い。今回は、アベノミクスが正念場を迎える今、企業・個人が取り組むべき課題について解説する。 ...続きを読む
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[prescription 日本経済の動向]
2014.03.24
5年で経常黒字は8分の1に縮小した日本の「双子の赤字」国化と3つの課題
みずほ総合研究所 副理事長 杉浦哲郎
経常収支の黒字が急速に縮小している。2013年の経常黒字は3年連続で縮小し、3.3兆円となった。07年(24.9兆円)と比べれば、約8分の1という小ささである。 近い将来、日本が米国と同様、財政赤字・経常赤字を抱える「双子の赤字」国となるという予想も増えてきている。 今回は、日本の経常黒字縮小が進んだ場合、出てくるであろう課題について解説する。 ...続きを読む
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[prescription 日本経済の動向]
2014.02.14
「再び円高」という可能性も円安は続くのか~2014年の為替シナリオ
みずほ総合研究所 副理事長 杉浦哲郎
アベノミクスは日本経済の風景を大きく変えたが、その最大の推進力の一つが、円安だった。 とりわけ輸出型大企業にとって、円安は大きな収益回復要因となり、株価も上昇した。 こうした円安傾向は、今後も続くのだろうか。 今回は、企業経営に大きな影響を与える為替について、2014年の見通しを解説する。 ...続きを読む
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[prescription 日本経済の動向]
2014.01.20
エコノミストが現地で聞いたドイツ中堅・中小企業が強い「5つの理由」
みずほ総合研究所 副理事長 杉浦哲郎
ドイツ経済は、金融危機後の大きな落ち込みから素早く立ち直り、ユーロ圏経済の支柱となってきた。 そのような頑健さの背景として、2000年代前半に行われた労働市場改革の成果を指摘する向きが多いが、 強い競争力を持つ多くの中堅・中小企業の存在も見逃せない。 今回は、ドイツ中堅・中小企業の強さの源泉を、現地での取材を踏まえて解説する。...続きを読む
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[prescription 日本経済の動向]
2013.11.11
世界経済は正常化したのか?リーマン危機から5年~3つの「後遺症」
みずほ総合研究所 副理事長 杉浦哲郎
米大手証券会社リーマン・ブラザースの破綻(2008年9月15日)から5年が過ぎた。当時の危機の深刻さがあらためて思い起こされると同時に、経済活動や金融市場が正常化しつつあるという認識も広がってきた。しかし本当に、危機の傷痕は癒えたといえるのだろうか。今回は、リーマン危機後に根深く残る「後遺症」と、世界経済への影響について解説する。...続きを読む
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[prescription 日本経済の動向]
2013.10.21
「先進国停滞、新興国成長」のシナリオが変わった新興国経済の「減速」に備えよ
みずほ総合研究所 副理事長 杉浦哲郎
新興国経済が不安定化している。インド、インドネシア、ブラジル、トルコといった国々で、資本流出とそれに伴う通貨や株価の下落が目立つ。欧州発の金融危機後、新興国経済の成長に頼ってきた日本を含む先進国の企業は、こうした動きをどう捉え、対応していくべきだろうか。今回は、新興国経済「減速」の実態と、今後の見通しを解説する。...続きを読む
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[prescription 日本経済の動向]
2013.09.12
「新卒一括採用」「終身雇用」は死語になる?!労働市場の変化は「経営のチャンス」
みずほ総合研究所 副理事長 杉浦哲郎
安倍政権による成長戦略の柱の一つが、人材の活用だ。日本が未曾有の少子高齢化時代を迎えようとする中、女性や高度外国人のさらなる活用が求められているが、こうした動きは今後労働市場をどう変え、企業側にどのような対応を迫るのか。今回は、アベノミクス実行後に起こり得る労働市場の変化と、企業に与える影響について解説する。 ...続きを読む
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[prescription 日本経済の動向]
2013.08.20
米国で起きている「変化」を見逃すな「米国製造業革命」と日本のモノづくりの課題
みずほ総合研究所 副理事長 杉浦哲郎
米国の生産、雇用回復が著しい(リード参照)。ミクロの動きも活発で、フォードなど大企業による国内生産拠点拡充、国内生産回帰の動きが多く報じられている。また、3Dプリンティングなど革新的な生産技術や、それらを活用した製品、企業の輩出も盛んである。...続きを読む
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[prescription 日本経済の動向]
2013.06.11
リスクに対処し、チャンスを逃さない「中国経済減速」の影響をどう見るか
みずほ総合研究所 副理事長 杉浦哲郎
実質GDP成長率の低下、緩慢な景気回復など、足下の中国経済が伸び悩んでいる。中長期的に見ても、より慎重な見方が増えているようだ。「中国の潜在成長率は5%に低下しつつある」「中国が米国を抜いて世界最大の経済大国になることはない」といった指摘もある。...続きを読む
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[prescription 日本経済の動向]
2013.05.07
「労働者はコスト」という発想を変えよデフレ脱却を支える「賃上げ」の条件
みずほ総合研究所 副理事長 杉浦哲郎
日銀が新しい総裁・副総裁の下で打ち出した金融政策の「レジーム・チェンジ」を、市場は好意的に受け止めている。株高、債券高(長期金利低下)、円安が急速に進み、不動産市場にも回復期待が高まっている。海外の中央銀行や投資家の評価もおおむね高いようだ。...続きを読む
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[prescription 日本経済の動向]
2013.04.04
持続的な景気回復のカギを握る 「インフレ目標」成否を占う3つのシナリオ
みずほ総合研究所 副理事長 杉浦哲郎
安倍総理がまずこだわったのは、日銀と2%のインフレ目標を共有し、その実現に向けて従来以上に積極的な金融緩和を日銀に求めることだった。安倍政権は、それによってデフレ脱却が実現し、日本経済の再生が始まると考えているが、懐疑的な見方もある。以下では、3つのシナリオから金融政策の成否を探る。...続きを読む
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[prescription 日本経済の動向]
2013.03.07
早くも、行き過ぎた円安への懸念が出始めた進む円安~「いくらまで」が適正なのか?
みずほ総合研究所 副理事長 杉浦哲郎
円高是正への期待は大きい。急激な円高が輸出企業の競争力を削ぎ、収益を悪化させ、景気に悪影響を及ぼしてきたことは事実である。世界経済が最悪期を過ぎ、緩やかな回復に動き出しているのだとすれば、円安が輸出を押し上げ、昨年春以降停滞していた日本経済を回復させる可能性がある。...続きを読む
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[prescription 日本経済の動向]
2013.01.25
みずほ総合研究所 副理事長 杉浦哲郎
安倍総裁は選挙期間中から、大胆な金融緩和と円高是正、公共投資の拡大、成長産業の特定と支援による経済再生・デフレ脱却(大きな政府による経済再生)を主張してきた。安倍政権の誕生に、市場は今のところ肯定的な反応だ。円ドルレートは下落に転じ、日経平均株価は1万円を超えた。しかし、アベノミクスの効果については、懐...続きを読む
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[prescription 日本経済の動向]
2012.12.20
投資減少、資金逃避などの影響も日中衝突は中国にとっても大きな経済損失
みずほ総合研究所 副理事長 杉浦哲郎
日本企業はこれまで、中国の豊かな労働力や産業集積を生かしつつ、その大きな市場に地歩を築くことで収益を拡大させてきた。しかし、賃金上昇や現地企業との競争激化というここ数年来の環境変化に政治リスクが加わった今、ビジネスモデルの在り方を再考する必要が出てきている。...続きを読む
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[prescription 日本経済の動向]
2012.11.20
投資減少、資金逃避などの影響も日中衝突は中国にとっても大きな経済損失
みずほ総合研究所 副理事長 杉浦哲郎
尖閣諸島の領有権をめぐる日中対立によって、日本企業が大きな悪影響を被っていることは、すでに報じられている通りである。破壊活動や日本製品忌避によって、営業停止や生産縮小を余儀なくされた日本企業は多い。中国人旅行者の訪日キャンセルも相次いでいる。 ...続きを読む
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[prescription 日本経済の動向]
2012.10.23
争点となっている両候補者の「経済政策」 2012年米大統領選の結果は米国経済を変えるか
みずほ総合研究所 副理事長 杉浦哲郎
オバマ、ロムニー両候補の経済政策は、そのコンセプトも具体的な中身も大きく異なる。オバマ大統領の経済政策の主眼は、景気回復と雇用創出を優先すると共に、所得再配分の強化を通じて中間層の生活水準を押し上げることだ。そのため、インフラや研究開発への投資拡大によって景気を刺激し、高所得層向け減税を停止・縮小して中間...続きを読む
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[prescription 日本経済の動向]
2012.09.24
米国QE3の可能性、高まる日銀は「さらなる金融緩和」を迫られる
みずほ総合研究所 副理事長 杉浦哲郎
米国FRBが金融緩和をさらに進め、早ければ9月のFOMCで、量的緩和第3弾(QE3)が決まるとの予想が増えている。その背景には、米国経済がいまだ停滞から抜け出せないという現実と、世界経済の予想以上の減速が景気下押しリスクを高めていることがある。2012年4-6月期の実質経済成長率は1.5%(前期比年率)にとどまり、...続きを読む
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[prescription 日本経済の動向]
2012.08.27
「ソフトランディング後」に備えよ!「中国経済減速」の背景と今後の見通し
みずほ総合研究所 副理事長 杉浦哲郎
中国経済の減速が目立っている。2012年4-6月の実質GDPは、前年比7.6%という低い伸びにとどまった。 電力消費や工業生産など経済活動水準を直接示す指標の最近の動きを踏まえると、実態的な経済成長率はさらに低いとの指摘もある。いずれにせよ、中国経済がここにきて予想以上に減速していることは疑いない。 今回は、中国...続きを読む
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[prescription 日本経済の動向]
2012.07.19
一歩前進したが、大きなリスクが残る ギリシャ再選挙後の「欧州経済」を読む
みずほ総合研究所 副理事長 杉浦哲郎
ギリシャ再選挙で、緊縮政策の継続を訴えた新民主主義党が第1党となり、「急進左派連合政権の登場→緊縮政策の放棄→ギリシャのユーロ離脱」というシナリオは、ひとまず回避された。また、EU首脳会議では、欧州安定メカニズム(ESM)による銀行への直接的資本注入や優先返済権の放棄、銀行監督の欧州中央銀行(ECB)への...続きを読む
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[prescription 日本経済の動向]
2012.06.20
新興国でも「人」が競争力の源泉に「賃金抑制」を終わらせる時期がきた
みずほ総合研究所 副理事長 杉浦哲郎
日本の労働者の賃金は、長期にわたって下落を続けている。2011年の一人当たり名目賃金は1997年の水準を12%下回り、実質賃金も1990年代後半以降に9%下落。賃金抑制は先進国共通の現象であり、著者はその副作用を懸念している。今回は、日本で賃金抑制が続く背景と、厳しいグローバル競争を生き抜くための「賃金抑制からの...続きを読む
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[prescription 日本経済の動向]
2012.05.28
価格急騰の懸念は杞憂かもしれない 原油価格の行方~「大幅に下がる」可能性も
みずほ総合研究所 副理事長 杉浦哲郎
原油価格は、世界経済を動かす重要な要素である。また、ガソリンや原料の価格に反映され、事業への影響が 大きいことから、経営者にとっても大きな関心事であるだろう。昨今は、足下での価格上昇が注目されているが、 筆者は一部の懸念とは異なり、「いずれ下が...続きを読む
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[prescription 日本経済の動向]
2012.04.19
輸出より「海外への投資」で稼ぐ時代に 日本の「貿易収支赤字化」・3つの論点
みずほ総合研究所 副理事長 杉浦哲郎
2011年の日本の貿易収支が赤字となったことが大きく報じられた。年間ベースでの貿易赤字は、国際収支ベースで48年ぶり、通関ベースでも31年ぶりであり、貿易立国であり続けた日本にとっての悪影響など、さまざまな懸念をかき立てている。今回は、日本の「貿易収支赤字化」をめぐる議論のポイントについて解説する。...続きを読む