知っておきたい元請・下請の契約関係 記事一覧

  • 第14回 パートナーシップの強化(最終回)

    第14回 パートナーシップの強化(最終回)

    (一財)建設経済研究所客員研究員 六波羅 昭

    この連載も14回となり、今回でひとまず終了したい。契約という実務的な側面から建設工事の元請・下請関係の問題点と改善方策を考えてきた。元請企業、下請企業は建設生産システムの主要な構成員であり、元下間の契約関係は生産システム内部の業務分担とそれに応じた責任のありかを決めている。施工組織としての元下関係が契約に基づく成果を挙げるためには、...続きを読む

  • 第13回 元請・下請関係適正化への韓国の取り組み

    第13回 元請・下請関係適正化への韓国の取り組み

    (一財)建設経済研究所客員研究員 六波羅 昭

    韓国の建設産業は、日本と同様の重層化した下請構造のもとにある。現場の労働者は、建設業登録のない違法な「チーム長」などと呼ばれる者の下で施工に従事した。元請である総合工事業者もその下請である専門工事業者も、現場労働については「チーム長」を下請として使って確保してきた。...続きを読む

  • 第12回 元請・下請関係の欧米事情

    第12回 元請・下請関係の欧米事情

    (一財)建設経済研究所客員研究員 六波羅 昭

    元請・下請関係のさまざまな側面についてみてきたが、主要各国ではどうなのか。各国の特徴をさぐってみたい。元請・下請関係は、技能継承の場の歴史、サプライ・チェーンの変化(内生・外注など)、入札契約方式などが相互に影響し合って形成されてきた。元請による直接施工が原則のドイツ、フランスと日本のように下請・専門工事会社の施工割合が大きい英国、米国とは対照的な形であり、ここでは...続きを読む

  • 第11回 下請代金支払保証措置の恒久化

    第11回 下請代金支払保証措置の恒久化

    (一財)建設経済研究所客員研究員 六波羅 昭

    建設会社の倒産、整理が続出し、下請代金の不払い事故が後を断たない。重層化した下請施工体制のもとで、下請代金の支払保証制度の構築は重要な政策課題である。この問題については、諸外国にくらべて日本の制度基盤の不備が指摘されてきた。工事請負代金の保全に係る日本の法制度の現状は、...続きを読む

  • 第10回 重層下請の短縮、効率化

    第10回 重層下請の短縮、効率化

    (一財)建設経済研究所客員研究員 六波羅 昭

    連載第1回で述べたが、1980年前後から元請、1次下請、2次下請以降につながる建設生産システムの内部で、それぞれの役割・機能が大きく変化してきた。元請は、統括管理機能に次第に特化し、現場施工においては施工管理機能を含めて1次下請へ移行し、さらに建設機械と労務による施工機能の多くを2次下請以降が担うように変わってきた。...続きを読む

  • 第9回 元請・下請間の紛争解決

    第9回 元請・下請間の紛争解決

    (一財)建設経済研究所客員研究員 六波羅 昭

    建設工事は、さまざまな地盤・地質条件、周辺環境条件と長期間の天候変化、物価等経済状況変化などのリスクにさらされながら多くの職種の工事会社によって行われる。施工条件の食い違い、設計変更、代金の支払いなど請負契約に係る関係者間の紛争が起こりやすい。これはやむをえないのだが、第一に未然防止策、第二には時間を...続きを読む

  • 第8回 請負金額のベースは下請見積 ―オープン・ブック方式等―

    第8回 請負金額のベースは下請見積 ―オープン・ブック方式等―

    (一財)建設経済研究所客員研究員 六波羅 昭

    下請契約の適正な金額を確保する方策として知られるのが米国マサチューセッツ州の下請入札システム(filed sub-bid system)である。州法に基づき、州発注の建築工事(一般建築物のほか下水道処理施設、浄水場、ガレージ、タンクなどを含む)について、各職種(屋根ふき・金属窓枠・防水・タイル・ガラス・塗装・配管・空...続きを読む

  • 第7回 雇用と請負 ―労働条件の改善に向けて―

    第7回 雇用と請負 ―労働条件の改善に向けて―

    (一財)建設経済研究所客員研究員 六波羅 昭

    元請・下請間の契約関係を扱う場合、現場に入る建設技能者や作業員の労働条件が大きな問題を含んでいる。建設技能者等の労働条件は、施工が適正に行われる基盤と考えるべきである。...続きを読む

  • 第6回 下請代金の支払

    第6回 下請代金の支払

    (一財)建設経済研究所客員研究員 六波羅 昭

    特定建設業者は、下請負人から完成した工事の引渡し申し出があれば、申し出日から50日以内に下請代金を支払う義務がある(建設業法第24条の5)。実態調査結果では、約9割の特定建設業者の支払期間が50日以内であり、違法は1割程度にとどまっている。しかし、建設業法は「50日を経過する日以前において、かつ、できる限り短い期間内において」と規定しているところ、50日以前ではあるが1ヶ月...続きを読む

  • 第5回 元請・下請関係の見える化 ― 施工体制台帳の活用 ―

    第5回 元請・下請関係の見える化 ― 施工体制台帳の活用 ―

    (一財)建設経済研究所客員研究員 六波羅 昭

    発注者は元請会社と請負契約を結ぶが、一般に現場施工は元請会社と各種の専門工事業者との下請契約に従って行われる。多くの場合、下請契約の内容には発注者はノータッチであって、発注者は現場施工に携わる下請会社を知らないし、何か変更する必要が生じたときには、監理者あるいは元請業者の現場代理人、監理技術者等に伝えること...続きを読む

  • 第4回 下請契約の管理 ― 契約変更への対処 ―

    第4回 下請契約の管理 ― 契約変更への対処 ―

    (一財)建設経済研究所客員研究員 六波羅 昭

    建設業における契約管理とは、所期の金額・工期・品質の工事を完成させ、契約成果(下請受注者にとっては利益、発注者にとっては全体工事の円滑な進行)を確保するために、施工中に惹起するあらゆる事象に対処し、契約変更や紛争などの諸問題を解決するための重要な技術の一部である。契約書などにいくら立派に双務的な権利と義務が規定されていても、施工プロセスにおいてタイミングよく義務を果...続きを読む

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建設業の経理 No.63 2013特別号

建設業の経理
No.64
2013秋号

新連載「建設業経理士検定試験の過去問演習講義」「人を大切にする建設業 人事・労務管理の実践」「全社で学ぼう!知っておきたい法律知識」