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土木工事積算基準を改定/ICT土工の基準新設のほか工種区分に橋梁保全工事

国土交通省

 国土交通省は、2016年度に適用する土木工事積算基準の改定内容を発表した。
 建設現場の生産性向上方策「i-Construction(アイ・コンストラクション)」の本格実施に向けて、ICT(情報通信技術)土工用の積算基準を新設するほか、メンテナンス産業育成の観点から、施工実態を反映させるなど維持修繕系の基準を見直す。ICT建機の普及に向けて、割高になるリース料などを踏まえた積算基準を定める。従来建機からのリース料増額分と、施工側がメーカーらに支払う導入指導経費を新たに追加する。対象工種は土工(掘削、路体〈築堤〉盛土、路床盛土)と法面整形工。機械経費は増える一方、機械回りの補助労務の省力化や効率化に伴う日当たり施工量の増加により労務費などは減少する。土工量1.5万㎥の現場をモデルケースにすると、ICT土工の経費は、従来の標準的な施工方法に比べて1.1倍になるという。

 メンテナンス関係では、14年ぶりに工種区分を新設し「橋梁保全工事」を設ける。これまで橋梁補修に関する工事は、「道路維持工事」「鋼橋架設工事」「河川・道路構造物工事」のいずれかに分類・発注されてきたが、老朽化で補修を主とする橋梁が増加していることから、橋梁保全工事として分離独立させることにした。2億円規模の工事の場合、道路維持工事として発注するよりも、必要経費が約10%増えるという。共通仮設費率は「6.79%~27.32%」、現場管理費率は「29.60%~63.10%」の範囲で設定する。ともに小規模な工事ほど、率は高くなる。

 また、施工時期の平準化を図るため、2カ年国債を設定した維持工事の積算方法を見直す。維持工事はスケールメリットが働かないが、2カ年分の積算を1つの設計書で作成する現在の方法では、間接工事費率が低下する。そこで、単年度ごとの積算額を足し合わせて予定価格とする方法に改める。

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