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発注・施工時期の平準化へ|都道府県の先進事例集を作成

国土交通省

 国土交通省は、発注や施工時期の平準化を目的に都道府県が実施している先進的な取り組みを集めた事例集を作成した。「さしすせそ」の副題を付け、平準化のポイントを覚えやすいように工夫している。新たな試みをする上で、他県の実例があればスムーズに進むことから、自治体担当者から事例集を作ってほしいとの要望が寄せられていた。第1版には22事例を掲載している。「さしすせそ」は、債務負担行為の活用(さ)、柔軟な工期の設定(し)、速やかな繰越手続き(す)、積算の前倒し(せ)、早期執行のための目標設定(そ)の各取り組みの頭文字。
 栃木、岐阜、鳥取、島根、佐賀、熊本各県などでは、ゼロ債務負担行為を活用した端境期の事業量確保などを推進している。静岡県は工期が12カ月に満たない交付金事業にもゼロ債を設定し、その年度内に契約締結を済ませ、翌年度当初から施工に入れるようにしている。福島、長野、奈良の各県では、受注者が一定期間内で工事開始日を選択可能なフレックス制度を導入するなど、柔軟な工期設定を図っている。また、福島、群馬、山梨、島根、高知の各県は、工事の年度内完成が不可能なことが判明した時点で、速やかな繰り越し承認手続きを始め、9月や12月議会などで繰越明許費を計上している。和歌山県は従来2月議会に上程していた繰越議案を、繰越事由が発生した段階で随時上程する方法に転換し、債務負担行為の活用などと合わせて3月が工期末の工事件数を4割程度縮減する目標を掲げている。埼玉県は、予算配分後速やかに発注手続きに入れるように前年度中に詳細設計や積算を完了するよう取り組む。さらに県内市町村と連携して発注見通しなどの入札情報を統合し、1つのシステムから各自治体の情報を検索できるようにした。滋賀県は組織ごとに予算執行率目標などを設定し、その達成状況を公表している。

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