サブカルチャー

Kaleidoscope/万華鏡

土木 á la mode(アラモード)

 「土木を理解してもらう」「軽く土木を語れる、聞ける」「土木業界での女性の活躍を広める」などを目的に3月27日、土木学会社会コミュニケーション委員会主催の「土木アラモード」が開催されました。
 記念すべき第1回目のテーマは、土木 á la mode「ドボジョ!が少女マンガのヒロインになる。」です。

 ドボジョとは、土木系の職種で働く女子のこと。その由来は、関東学院大学の土木工科に女子クラスがあり、彼女たちが自分たちを「ドボジョ」と言い出したのがきっかけとも言われています。会議の冒頭で、ダイバーシティ推進小委員会の山田幹事長から「土木学会100周年の記念」の出版紹介と、リアルな“ドボジョ”歴史の説明がありました。初めてドボジョが登場したのは、1982年に土木学会誌に「女性技術者」が紹介された時。その後、1983年に「土木技術者女性の会」が発足し、1990年前後には女性技術職の採用を開始しました。以降、年々ドボジョの数は増えてはいますが、まだ土木従事者全体の1割ほどだそうです。
 ゲストの講談社KISS編集部のTさんは“ドボジョ!”の制作秘話を披露してくれました。連載を決めたのは、作者の松本小夢さんが主人公の桜子と同じく“重機萌(もえ)”だったことがきっかけとか。連載時には「普段工事現場は、外からは見えないので、どうなっているのか」「重機の外側は資料を集められるが、実際乗るとどんな景色なのか」などを調べながら描いたそうです。また、座談会では、現場のドボジョが「ヘルメットの紐で顔にY字に日焼けをしてしまうのが気になる」「設計の人が現場に行くと、大体長靴のサイズが合わないので歩きにくい」など現場の人間でしか分からない話も続出。Tさんは「もっと早く聞きたかった」と笑っていました。


 土木学会と“ドボジョ!”が出会うきっかけになったのが、今回のサプライズゲストの一条ゆかり先生。少女マンガ界の重鎮である一条先生が“ドボジョ!”のファンで「資料を集めたりするのも大変だろう」と紹介してくれたのです。
 今回は第1回目でしたが、大勢の人が参加して有意義な意見が交わされ、笑いの絶えない楽しい会になったと思います。
“ドボジョ!”の簡単なあらすじは、しんこうWEBの「建設×マガジン Vol.1」でも紹介しています。

取材担当 建設業しんこう編集部
田中貴子

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