建設生産システム再考 記事一覧
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[建設生産システム再考]
2014.03.20
(一財)建築経済研究所客員研究員 六波羅 昭
これまで7回にわたり近年における建設生産システムの変化とその行方についてみてきた。価格競争の激化、下請調達の市場化、雇用崩壊と労務の請負化などこの20年ほどの間に進んだ一連の変化は、建設投資の急減という厳しい市場条件に適応しようとする建設産業の市場行動として生じたものといえる。...続きを読む
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[建設生産システム再考]
2014.02.20
(一財)建築経済研究所客員研究員 六波羅 昭
建設生産の現場経費の最大の部分が雇用に係る経費である。雇用には賃金のほかに社会保険(健康保険・年金保険)、労働保険(雇用保険・労災保険)その他の義務的経費の負担が付いており、雇用責任者がこれらを支払う義務がある。近年はこれら社会保険の加入もれや保険料の納付不足が大きな問題になっている。なお、広義には上記の社会保険と労働保険を合わせて社会保険という。 ...続きを読む
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[建設生産システム再考]
2014.01.17
第6回|簡素で高質・効率的な生産システムの構築 ―重層下請構造をどうするか―
(一財)建築経済研究所客員研究員 六波羅 昭
これまでに扱ったマネジメント・コントロール、情報化施工などのテーマは、建設生産システムの構成員相互間の設計・施工・コスト・利益などの情報共有を基礎にして、建設生産の質と効率の向上を狙っている。...続きを読む
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[建設生産システム再考]
2013.11.18
第5回|電子情報化の効果―CALS/ECからBIM/CIMへ―
(一財)建築経済研究所客員研究員 六波羅 昭
企画から設計、施工、維持管理まで建設生産システムの成果を高めるキーワードのひとつが情報の共有である。近年の電子情報処理技術の高度化は、膨大な量の情報を扱う建設生産システムに巨大なインパクトを与えようとしている。国土交通省は、1997年から設計情報等の電子化による効率的な処理を進めることを...続きを読む
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[建設生産システム再考]
2013.10.18
(一財)建築経済研究所客員研究員 六波羅 昭
建設生産システムの規模が大きくなるにしたがって構成員の数も増えて、全体を管理することが難しくなる。経営組織の管理という視点から建設生産システムを考えてみよう。...続きを読む
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[建設生産システム再考]
2013.09.13
第3回|建設生産システムの有機的構成―契約関係と契約外関係 ―
(一財)建築経済研究所客員研究員 六波羅 昭
建設生産システムの構築は、長期的な視点からみると、発注者・オーナー内部組織による直営の時代に始まり、年季を積んだ技術者、技能者が独立して仕事を請ける形になるなどで中間組織である系列企業あるいは施工協力会が中核になる時代を経て、近年は仕事の発生の都度市場から調達する市場調達中心の時代へと変わってきている。 ...続きを読む
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[建設生産システム再考]
2013.06.15
(一財)建築経済研究所客員研究員 六波羅 昭
調達方式というとき、事業形態と受注者決定方式の二つの段階を含むことに注意が必要である。まず、建設プロジェクトの事業形態及び組織がどのようにして決まるのであろうか。事業形態は、発注者(オーナー)直営部分と外部組織活用部分の組合せによって決まる。...続きを読む
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[建設生産システム再考]
2013.05.07
(一財)建築経済研究所客員研究員 六波羅 昭
1980年代前半の「建設冬の時代」といわれた需要低迷期が長引くなか、1981年に長期的な建設産業政策の展望を示す最初の提言として「21世紀への建設産業ビジョン」が公表された。この「ビジョン」が示す施策を実現するために、...続きを読む