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建築・建材展2013

表層材に京都産木材、基材に透水性のインターロッキング耐久性と低蓄熱性に優れる「木質路面材」を開発|建築・建材展2013

応募事業名: 木質路面材と林道協業ビジネスモデルの展開
事業分野:環境/技術・ノウハウ販売/林業
連携体団体:木の町推進グループ[大西建設工業㈱、㈱稲村工務店]

第19回「建築・建材展2013」が、3月5日から8日まで、東京ビッグサイト(東京・江東区)で開催されました。住宅・店舗・ビル用の各種建材をはじめ、設備機器やソフトウエア、工事・施工法、関連サービスなどを幅広く紹介する国内有数の建材関連総合展示会であり、「フロンティア事業」に採択された9つの連携体も出展しました。

 

 陸地面積の7割近くが森林といわれる日本。かつて林業は農業、漁業と並ぶ日本の一大産業として成り立っていた。しかし、昭和30年代に木材輸入の自由化がスタートするとともに木材の自給率は下がり、国産材の価格は急落。林業は利益の出ない産業となり、衰退の一途をたどった。その結果、森林は手入れが行われず放置され荒れ始める。山村地域では林業の衰退とともに地域の活力を失い、林業就業者の高齢化、後継者不足に頭を悩ませている現状がある。
 こうした危機的状況を背景に誕生したのが、京都府のNPO法人「木の町づくり協議会」である。設立の目的は、消費に有効な木製品を開発し、段階的に木の消費量を向上させることで「適切な山の保全サイクル」を蘇らせることであり、その試みを、京都市の京北地区より開始した。調達コストの低い「間伐材」を使った木質路面材「優ブリック」(特許出願済)は、その第一弾として開発された製品。表層材に木材、基材に透水性の高いインターロッキングを使用することで木材を湿潤から保護し、耐久性を向上させている。副代表幹事の絹川敬氏に、優ブリックの導入メリットをお聞きした。
 「施工や取り扱いも簡便で、一般的な舗装材からの移行もシンプルに行えます。また、表層が木材であることから、蓄熱性が低く、ヒートアイランド防止効果、足への負荷低減、紫外線の反射率の低さなどが挙げられます。既に京都市内の学校や公園、公共施設などでの導入が始まっているんですよ。遊歩道での利用では、5~8年周期での交換が必要となり ますが、定常的な間伐材の用途として注目を集めています」
 現在は、プロジェクト第二弾として京都京北地区産木材を100%使用する「間伐材のベンチ」を提案している。
●24×45[mm]の無垢材を組合せた座面は、、柔らかな座り心地で反りにも強い
●誰でも簡単に扱え、しかも折りたたむと65mmの高さしかなく、持ち運び・収納に便利
●脚部のクロス構造によりグラつかない
 木の肌触りが良く、座り心地にも木のぬくもりが感じられるようだ。夏の夕涼みに使いたくなる、そんなベンチに仕上がっている。第三弾以降に何が登場してくるか、同協議会の取り組みに注目したい。

木の町づくり協議会
http://kinomachi-kyoto.com/

 



 

 

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