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建設企業の実践的広報

広報とは宣伝(ポスター、チラシ、CMなどの広告)と異なり、さまざまな企業活動をPRする活動のこと。基本的に、お金をかけずに、広く世の中に訴えかけていきます。例えば、昨年の東日本大震災では、建設関連企業が各地で復興支援に取り組みましたが、目立ったのは自衛隊の活動ばかりで、建設各社が話題になることが希少でした。「建設業界の広報はどうなっているのか?」という指摘も仕方がないでしょう。そこで今号の特集は、これからの建設企業の広報のあり方を考える「建設企業の実践的広報」を取り上げます。巻頭では、日経BP社建設局長の宮嵜清志氏に、建設業の広報における課題と実践的手法、考え方のヒントなどを伺いました。

プレスリリースの作り方のポイント


作家・土木史研究家 高崎 哲郎 氏
1948年栃木県生まれ。NHK記者、帝京大学教授を経て、
土木研究所などの客員研究員や東京工業大学などの非常勤講師を務める。


1209_01_tokusyu_4.jpg プレスリリース(Pressrelease)とは、官庁・企業・団体などが広報活動の一環として、報道関係者向けに配布する資料、印刷物のこと。記者クラブでの発表の多くはプレスリリースの配布であり、その大半が記者クラブの入り口付近に設けられたボックスにプレスリリースを投函されるため、通称「投げ込み」と呼ばれることもあります。ただし、対外的に発表したい内容を新聞や雑誌などの報道機関に取り上げてもらうには、ただプレスリリースを配布するだけでなく、読んだ相手にアピールする仕掛けも必要。そこで、本稿ではプレスリリースの作り方のポイントを紹介します。
 まず、プレスリリースは、基本的にA4版用紙3枚程度にまとめるのがセオリー。「分かりやすい概要説明文」「分かりやすい地図」「概要説明文を補足する資料(グラフ・パース・画像など)」の3つの要素を必ず入れます。


  <1枚目>
 1枚目の見出しは資料全体の“顔”であり、最も重要な部分。マスコミの取材意欲を掻き立てるには、その事案を簡潔に説明し、かつインパクトのある見出しが必要だ。7〜13字を目安に、あまり長くなるとインパクトに欠けるので注意したい。見出しの考え方は、“初めて”“最大”“最少”“突破”“○○m”など、数字を絡めるとアピール度が増す。概要(本文)もできるだけ簡潔に。詳しくは上図を参考に。

1209_01_tokusyu_5.jpg


<2枚目>
 開催日時や住所、開催場所を示す地図(または建物や現場の写真など)を添付すること。写真の場合は多くなり過ぎないよう3点までに抑えること。

<3枚目>
 最終ページは、その他の資料、画像、グラフなどを添付する。補足的な意味合いもあるため、2枚で十分と思えば3枚目は割愛してもいい。
 

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「実践広報塾」塾生のプレスリリース募集

 建設業界の協会、団体の皆さんを対象に、プレスリリースを募集します(メールでも郵送でも可)。集まったプレスリリースの中から毎月1点を選び、高崎先生が丁寧に添削いたします。添削の内容は、「しんこうWeb(http://shinko-web.jp)」上の実践広報塾で公開します。なお、応募されるプレスリリースは今後記者クラブへの投げ込みを予定するものに限り、新聞用だけでなくTV用でもOKです。注目度アップを目指して、奮ってご応募ください!

送付先 :



E-Mail :
(一財)建設業振興基金 プレスリリース診断係
〒105-0001東京都港区虎ノ門4丁目2番12号
虎ノ門4丁目MTビル2号館

itaoka@kensetsu-kikin.or.jp

 

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