人材確保・育成

Hope | 「あなたに任せれば大丈夫」その言葉が聞けるまで

 


佐藤 彩さん


造園士入職9年目
1986年7月生、神奈川県出身
安藤植木㈱ (神奈川県藤沢市)

 佐藤彩さんが造園の道を目指したのは、高三のときに行った農大のオープンキャンパス。ここで一気に植木に興味を持った。農大の短大に進学し、剪定から庭造り、公園の図面作りなど造園全般を学び、「造園業は未来を考える仕事」という魅力に気付いた。この木は季節や年月でどう見栄えが変わるのか、知識と経験を駆使して思考する。その造園の魅力が安藤植木㈱に入社を決めさせた。
 夢追って飛び込んだ造園の世界だが、入社三年目で壁にぶち当たる。男性より責任ある仕事が少ない。女性ゆえではないかと悩み、居場所を見つけ出せずにいた。それを打開したのは、神奈川県代表で技能五輪大会に出場し銀メダル獲得の栄誉を勝ち取ったこと。同世代には負けないという信念と、休日返上で練習を重ねた努力のたまものだろう。このときの「努力は裏切らない」という経験が、今の向上心を支えている。現在は現場監督や職長を任され、自身の目標として一級造園施工管理技士の資格取得も目指す。だが一番の目標は、会社や顧客から「あなたに任せれば大丈夫」と言われることだ。職人冥利に尽きるこの賛辞に向かって、彼女は今日も日々歩んでいる。

(2015年12月7日、神奈川県藤沢市の現場にて取材)


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