サブカルチャー

建設業界の広報 建設業×CM 誌上ライブラリー

 建設業においても、近年はテレビCMやインターネット動画サイトを活用した広報活動が増えてきました。映像は、動きと音によって、伝えたいメッセージをよりダイレクトに発信できる広報ツールです。
 今回は、建設業団体が制作したテレビCMなどの中から、インターネット上で公開されている動画をご紹介します。15秒~30秒という短い時間で視聴者を引きつけるための工夫やアイデアが詰まっています。各CMにはリンクを設置していますので実際の動画も是非ご覧下さい。

 

 
 
 
(一社)長崎県建設業協会
 

 
「教科書篇」(H26年)
▶「教科書篇」(H26年)
▶「ホームページ開設篇 」(H26年)
 若者・女性にアピール 教科書に載る、未来に残る仕事ができる

 若者の入職を促進するためには、まず「建設業に対するイメージを変えていこう」というところからテレビCMの制作がスタートしました。ターゲットである若者に対して、建設業が世に誇れる仕事であると知ってもらうこと、女性も活躍できる仕事だと伝えること、将来像を表現することをアピールするため、高校・現場のシーンの全てに、地元、長崎の学生をキャスティングしました。


映像のポイント、工夫や苦労した点
 

 

 「出島を作った人々のように、私もいつか教科書に載るような仕事をしたい!」。そんな夢を抱いた女子高生が、やがて立派な建設人に......。観光県である長崎には歴史的な建造物が多数残っています。中でも、長崎といえばやっぱり出島。多くの生徒・学生が授業で学ぶこの史跡も建設業による産物のひとつであることが身近に感じられ、建設業はその成果が歴史や地図に残る仕事であることを伝えています。高校生や大学生などの若者がよく見ている番組内で放送したところ、「建設業のイメージが変わった」という声が多数寄せられました。

「教科書篇」(H26年)
「ホームページ開設篇 」(H26年)
 
 
熊本県建設産業団体連合会・ (一社)熊本県建設業協会
 

 
「幸せをつくる編」(H28年)
▶「つくる編」(H26年)
▶「つなぐ編」(H26年)
▶「まもる編」(H26年)
▶「幸せをつくる編」(H28年)
 県土の明日をつくる、幸せをつくる! 少年の瞳に未来を託して

 「建設業のイメージアップ戦略事業」として県土木部と協議しながら制作。ターゲットは幅広い世代とし、建設業は熊本地震で被災した熊本城や阿蘇の俵山トンネル、歌舞伎が行われる八千代座など道路や橋以外にも歴史的建造物も手掛け、みんなの幸せをつくっている仕事だという事を伝えることを重視。今後は熊本地震で被災しながらも24時間体制で活動にあたった建設業の地域の守り手としての役割を広報していくことが私達の使命だと思っています。


映像のポイント
 

 

 県民の方が知っている場所でインパクトのある画が撮れ、特定の地域に偏らないように県内広域で場所の選定を考えました。8歳の息子を主役とした家族4人の目を通して熊本の構造物を巡るストーリー。「僕にもつくれるかなぁ」。街を見つめる少年の瞳が輝いています。

「幸せをつくる編」(H28年)
「つくる編」(H26年)
「つなぐ編」(H26年)
「まもる編」(H26年)
 
 
(一社)宮崎県建設業協会
 

 
第3部「未来へ」篇(H27年)
▶ 第1部「夢を抱いた日」篇(H27年)
▶ 第2部「一歩ずつ」篇(H27年)
▶ 第3部「未来へ」篇(H27年)
 建設業で働く父の背中に憧れて...... 親子3代のストーリー

 担い手の確保支援に向け、助成金等を有効に活用するため、役員と青年部会で「CMワーキンググループ」を設置し検討に着手。誇りと情熱を持つ技術者を見て、少年が建設業に憧れを抱く様をストーリー仕立てで印象を深めました。

イメージキャラクター「オジギビト」

映像のポイント、工夫や苦労した点
 

 

 建設業で働く父親の姿に息子が憧れを抱き、彼の子供もまた父の背中を見て同じ道を歩む、親子3代の物語。第1部「夢を抱いた日」篇は「県民の安全・安心を守る」、第2部「一歩ずつ」篇と第3部「未来へ」篇は「記憶と未来に残るモノづくり」がキーワード。特に第2部では、全国で唯一の土木技術者養成機関「宮崎県産業開発青年隊」を経て立派な技術者へと成長する若者の姿を描いています。仲間と一緒に学んだすべてが夢につながる......。夢と憧れのつまった建設業を案内するイメージキャラクター"オジギビト"もいい味出してます!

第3部「未来へ」篇(H27年)
第1部「夢を抱いた日」篇(H27年)
第2部「一歩ずつ」篇(H27年)
第3部「未来へ」篇(H27年)
 
 
(一社)鹿児島県建設業協会
 

 
「JOIN US! 面談会編」(H28年)
▶「もう3Kとは言わせない!編」(H27年)
▶「新3K編」(H27年)
▶「けんせつ小町編」(H27年)
▶「働き人募集!編」(H28年)
▶「JOIN US! 面談会編」(H28年)
 カッコいいぞ、建設業! 若者をターゲットに、イメージ一新

 県の「建設産業担い手確保・育成事業」の「建設業魅力発信事業」として、建設業への若手入職者の増加とイメージアップのため、マスメディアを利用した広報を展開。制作は、広告企画コンペを実施し、審査会でこの「JOIN US!」に決定。CMの他、街頭ビジョン、市電・JRの中吊りポスター、YouTubeなど幅広く展開し、大きな反響がありました。今年度は3種類を制作する予定です。


映像のポイント、工夫や苦労した点
 

 

 若者に響く表現を考え抜き、コンセプトはずばり「建設業はカッコいい」に!それを表すメインビジュアルは、モノトーンの空間にまるでアーティストのように立つ建設業界の人々。音楽にのせて呼びかける「JOIN US!」「君の仕事を、街に残そう」のキャッチコピーが、若者をカッコいい建設業の世界へと引き込みます。道路をつくる現場で真剣な表情を見せる人たちは、これもまたきりっと引き締まったいい表情。これまでのCMとは一線を画したカッコよさです。続編もまだまだ制作予定。

「もう3Kとは言わせない!編」(H27年)
「新3K編」(H27年)
「けんせつ小町編」(H27年)
「働き人募集!編」(H28年)
 
 
(一社)新潟県建設業協会
 

 
「トンネルつくろ」(H28年)
2カ月で再生回数10万回を超えるなど予想以上の反響。しかし、興味を持ってもらうことはあくまでも入り口。次の展開が重要!
 
▶「トンネルつくろ」(H28年)
 アニメーションで若者の心をつかむ

 一般向けの建設業の必要性に関する広報が重要であるとの認識から、以前より県民に身近である「除雪」や「新潟の拠点性」をテーマにしたスポットCMを制作・放映してきました。しかし、昨今の担い手不足や「女性の活用」、「新3K」(給与、休暇、希望)など新たなテーマも顕在化してきたため、若者に建設業の魅力を伝え入職につながることが重要であるとし、若者を対象としたこれまでとは違った視点でのCM制作を目指し、PR部会で検討を行った結果、より若者の目にとまるようアニメーションによるCM制作としました。


映像のポイント、工夫や苦労した点
 

 

 若年者向けに入職を呼びかけるCMの制作は初めての試みで、試行錯誤の連続。インパクトのあるものにしながらも"斬新さ"の線引きなど個人の感受性によるものが大きく、バランス良くまとめ上げるのに苦労しました。
 登場するのは幼稚園生の男の子と女の子。トンネル建設についてマニアックな物知りぶりを発揮する男の子に、女の子は......?
 面白くてかわいい!そしてトンネルの作り方にもちょっと興味がわいてしまう、楽しい動画になっています。
 最初から建設業のCMだとわかるようなものではスキップされてしまう恐れがあるため、「若い力募集中!」というこちらの意図するところは最後に。見てもらうための工夫が満載です!


▶︎▶︎▶︎CMのWEB配信とその反響
 

 近年の調査で、10代においてはスマートフォン等からのオンライン動画の視聴とテレビでの動画視聴の割合がほぼ同率であることが明らかになりました。そこで今回のCMは、13~24歳の若年者を対象にし、さらには配信エリアを絞り込んでYouTubeの動画広告として配信することに。配信エリアは新潟県全域のほか、土木系の学科がある東北や北陸、関東の各大学周辺で、7月から開始しました。
 YouTubeでの広告配信は全国建設業協会加盟団体の中では初の試みでしたが、再生回数は、2カ月で10万回を超えるなど予想以上の反響。8月末頃からは業界紙や地元新聞などでも取り上げられ、広く県民に周知されました。再生回数は、10月半ばの時点で13万回に達しています。広告配信は12月20日ごろまでの予定です(YouTubeで検索すればいつでも視聴可能)。
 キャリア教育の一環として開催されている「県立専門高校メッセ」に当会がブース出展したときにも、多くの中学生が「動画を見ました」と声を掛けてくれました。ただし、興味を持ってもらうことはあくまでも入り口。次の展開が重要になると考えています。

「トンネルつくろ」(H28年)
 

ページトップ

最新記事

最新記事一覧へ