歴史資料

温故知新 建築が生んだ美しい夜景|新宿三井ビルディング

新宿三井ビルディング

 昭和四十九年(一九七四年)、新宿副都心を代表する超高層ビルの一つである新宿三井ビルディングが建設された。新宿西口に位置するこのエリアは、再開発を目的に淀橋浄水場の跡地に計画され、昭和四十六年の京王プラザホテルの竣工を皮切りに次々と超高層ビルの建設が始まり、新宿の華やかなオフィス街と、美しい夜景が形成されていった。
 周辺の風景を映し出す黒いガラス張りと側面にある巨大な鉄骨の筋交いが特徴的で、地上五十五階・二二五メートルの高さを誇り、サンシャイン60が竣工するまで日本一の高さであった。平成十二年には、時代の変化を先取りし、情報化に対応する設備の更新やパブリックスペースの改修など、四年に渡る大規模なリニューアル工事が完了し、現在も快適さを追求したオフィスビルとして君臨し続けている。
 クリスマスの時期には近隣の高層ビル群と一帯となりイルミネーションで彩られる。東京の冬の風物詩として、これからも暖かい光が街を行き交う人々の心を明るくさせてくれるだろう。

正式名称/新宿三井ビルディング
所在地/新宿区西新宿2-1-1
設計/三井不動産、日本設計事務所
施工/鹿島建設・三井建設
構造/鉄骨構造(2-55階)、鉄骨コンクリート構造(地下3-1階)
竣工/1974年(昭和49年)9月

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