歴史資料

夢の超特急をつくれ 東海道新幹線

 

 東海道新幹線は東京オリンピックの開催を九日後に控えた昭和三十九(一九六四)年十月一日開業。昨年開業五十周年を迎えた。「夢の超特急」と呼ばれた世界初の高速鉄道は、開業当時、東京―新大阪間を最高時速二一〇キロメートルで走行し、鉄道輸送に革命を起こしたのだった。
 東海道新幹線の敷設は、県をまたぐ長距離工事であったため、特に橋梁・高架橋工事には徹底的な標準化が必要であった。さらに、当時はまだ珍しい機械化工法を積極的に取り入れるなど工期短縮を図り、約五〇〇キロメートルにも及ぶ線路敷設をオリンピック開催までのわずか五年で完成させたのであった。
 また、自動列車制御装置(ATC)や列車運行を総合指令所で集中管理する列車集中制御装置(CTC)といった技術の導入で、専用軌道の上を走行させて安全性を保つなど、日本の誇る知恵と技術を集結させたのであった。
 今年の三月一四日には、長野―金沢間を結ぶ北陸新幹線が開業し、東京―金沢間が一時間以上短縮される。将来的には大阪までつながる計画もあり、観光や経済効果など多くの可能性が広がっている。




写真:東海道新幹線開業「ひかり2号」が開通のテープ切り発車/新大阪駅

 

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