歴史資料

震災の教訓を今に伝える神戸港震災メモリアルパーク

 

 

 阪神・淡路大震災から来年で二〇年の節目を迎える。平成七(一九九五)年一月一七日、震度七の激震が兵庫県の南部地域を襲い、死者六'四〇〇人を超え、負傷者は四万人にも及ぶ壊滅的な被害をもたらした。現在、街は活気を取り戻し復興したかに見えるが、復興住宅における高齢化や孤立、記憶の風化や次代への継承問題など課題はまだ残っている。
 神戸港もこの震災で大きな被害を受け、メリケン波止場の岸壁が崩壊するなどした。その一部約60メートルを当時の状態で保存し、見学施設としてつくられたのが「神戸港震災メモリアルパーク」である。港の重要性や大震災の教訓、復興に努めた様子を後世に伝えることを目的に、被災状況や復旧の過程が模型や写真パネルで展示されている。
 東日本大震災から三年半、東北もまた復興に向けて前進している。日本はこれまでも災害を幾度となく乗り越えてきた。震災の教訓を後世に伝え、世代を超えて災害に強いまちづくりに取り組むことが必要とされる。




兵庫県神戸市中央区波止場町に位置する公園(1997年9月竣工)

 

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