人材確保・育成

厚生労働省 建設労働者緊急育成支援事業の展開状況 Ⅰ はじめに(基金が本事業に取り組む背景)

(一財)建設業振興基金

 「建設労働者緊急育成支援事業」とは、平成27年度からの5年間、建設業への就職を希望する離転職者、新卒者、未就職卒業者等を対象に、全国各地で職業訓練を実施し、各種資格を取得させた上で地元の建設業への就職に結び付ける事業です。当基金では、初年度からこの事業を厚生労働省から受託して実施しています。
 本事業の概要及びこれまでの取組事例等について紹介します。

 
 Ⅰ
 はじめに(基金が本事業に取り組む背景)

 
 

 建設産業における担い手の確保・育成が喫緊の課題となっている中、(一財)建設業振興基金(以下、「基金」という。)では、平成26年10月に建設業の担い手確保・育成について、実績、知見、能力を有し、今後の担い手確保・育成を推進していく意思を有する者(建設産業団体、関係行政機関、職業訓練校等)からなる「 建設産業担い手確保・育成コンソーシアム 」を設立しました。
 コンソーシアムは、「担い手育成基盤整備基金(ソフト事業分)」を活用し、設立から概ね5年間を目途に活動することとし、アクションプログラムにおいては、担い手不足が特に懸念される野丁場系の技能者に当面の重点を置き、コンソーシアム及び富士教育訓練センターが中核的機能を担いつつ、全国的な教育訓練体系を構築することを目指すこととしました。
 こうした中、厚生労働省では、離転職者、新卒者、未就職卒業者等を募集して、当面担い手不足が著しい野丁場の躯体系職種(型枠・鉄筋・とび等)について訓練し、各種資格を取得させた上で、就職を支援する「 建設労働者緊急育成支援事業 」を平成27年度から5年間の時限措置で実施することになりました。基金では、中核となる職業訓練の部分はコンソーシアムで構築を図る全国の教育訓練体系が活用できるのではないかと考えて一般公募に参加し、初年度(27年度)基金が受託。総合建設業団体、専門工事業団体、職業訓練校等の協力を得て全国に16の地方拠点を設置、中央拠点(基金)と併せて17拠点において、それぞれの拠点が「募集→職業訓練→就職支援」までのパッケージ業務を実施しました。その実績は以下のとおりです。

〈 平成27年度実施分 〉(事業予算:約6億円)
  ● 目標:訓練参加者600名、訓練修了生:訓練参加者の60%、就職者:訓練修了生の70%
  ● 実績:訓練参加者556名、訓練修了生539名(修了率96.9%)、就職支援は現在実施中

〈 平成28年度実施分 〉(事業予算:約9億円)
  ● 目標:訓練参加者1000名、訓練修了生:訓練参加者の60%、就職者:訓練修了生の70%
   ※平成28年度も基金が受託

 

 建設労働者緊急育成支援事業
離転職者、新卒者、未就職卒業者等について、座学、実習等の訓練から就職支援までをパッケージとして行い、建設業界の人手不足解消を支援する。
【委託事業 平成27年度から5年間の時限措置】
※全建...(一社)全国建設業協会(地方ゼネコン各社で構成)、日建連...(一社)日本建設業連合会(大手、準大手ゼネコン各社で構成)
※厚生労働省資料により作成
 
 

 

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