基金の活動

技術者の継続教育 建築施工管理CPD制度の展開|建築CPD情報提供制度の概要および今後の展開について

建築CPD運営会議事務局
((公財)建築技術教育普及センター 情報・普及部普及課)

「建築CPD情報提供制度」は、建築系の各CPD制度における実績を統合管理する仕組みを提供するもので、当基金が運用する「建築施工管理CPD制度」では、この仕組みと連携することで多くの認定プログラムに参加できる使いやすい制度運用を図っています。
 本稿では「建築CPD情報提供制度」について紹介します。

 
1.建築CPD情報提供制度とは

 建築CPD情報提供制度とは、建築士、建築設備士、建築施工管理技士の資格者の研修としてふさわしい講習会等をあらかじめ認定し、その情報を公開するとともに、建築CPD情報提供制度参加登録者が認定された講習会等に出席した記録を統合的に管理し、必要に応じてその実績を証明する制度です。この制度は、建築CPD運営会議構成団体のデータの活用を前提とした制度となっています。平成26年度より「 建築施工管理CPD制度 」も加わりました。
 建築CPD情報提供制度の運営は建築CPD運営会議が行っており、建築CPD運営会議は、学識経験者、国土交通省、 (公社)日本建築士会連合会(一社)日本建築士事務所協会連合会(公社)日本建築家協会(一社)日本建設業連合会(一社)日本建築学会建築設備士関係団体CPD協議会※、 (一社)日本建築構造技術者協会(一財)建設業振興基金および (公社)日本建築士会連合会 で構成されています。

※ 建築設備士関係団体CPD協議会参加団体
(公社)空気調和・衛生工学会(一社)建築設備技術者協会(一社)電気設備学会
(一社)日本設備設計事務所協会(公財)建築技術教育普及センター


 
2.建築CPD情報提供制度の目的

(1)建築・設備関連団体が管理する建築士、建築設備士、建築施工管理技士のCPD実績を建築CPD運営会議のデータ
    ベースで統合的に管理し、以下の用途に活用できるようにすること。

地方公共団体の公共工事の設計者選定、設計プロポーザル審査、建築士事務所登録、公共工事入札参加資格審査
  等へ活用するためのCPD実績情報提供。
一般消費者が適格な建築士、建築設備士、建築施工管理技士を選択する際の一助となる建築CPD実績情報の公開。
建築・設備関連団体のCPD制度のデータ管理への活用。


(2)各団体のプログラム認定制度を共有化し、優れたプログラムに参加するための情報を広く提供する仕組みを作る
    ことにより、建築士、建築設備士、建築施工管理技士の知識・技能の維持向上に資すること。

    基金の運営する建築施工管理CPD制度においても、施工管理に関わる様々なプログラムを利用することができる。

 
3.建築CPD情報提供制度の特長

 本制度は、次のような特長を有しており、地方公共団体でも活用しやすいものとなっています。
(1)建築・設備関連団体が共同で運営する制度。
(2)建築士、建築設備士、建築施工管理技士は所属団体にかかわらず参加可能。
(3)建築士、建築設備士、建築施工管理技士の研修として、ふさわしい講習等を共通の基準により認定。
(4)受講等の実績を統合的に管理し、設計・工事監理業務の発注、建築工事の発注等に際してCPD実績を証明。

 
4.運営状況

 建築CPD情報提供制度 参加者数(H27.12現在):31,460名


 

 平成27年度認定プログラム数(H27.12現在):15,334件


 
5.活用状況

1. 国土交通省
 国土交通省の官庁営繕事業に係る設計・工事監理業務の受注者選定および建築工事等の発注に際して活用。

2. 地方公共団体(37都道府県および18政令指定都市等において活用)
 設計業務等のプロポーザル方式による技術提案書の評価において活用(愛知県 等)
 総合評価落札方式による工事等の発注において活用(北海道 等)
 建設工事入札参加資格審査において活用(広島県 等)

 平成27年度都道府県、政令指定都市等の活用状況(H27.10現在): 37都道府県、18市


注意:政令指定都市、県庁所在都市は平成24年度より調査を開始した。

 
6.今後の展開

建築CPD情報提供制度  は、参加者、プログラム、活用先のそれぞれがお互いを必要とする関係であり、三者全ての拡充が常に求められています。
 建築CPD情報提供制度事務局では、より参加しやすい制度、よりプログラムの申請がしやすい環境の構築を目指すとともに、公正かつ正確な実績情報の管理を継続推進していきます。

 



 

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