人材確保・育成

工業高校における2級施工管理技術検定(学科試験)実施の現状|ケース9 長崎県立大村工業高等学校

建築科 田浦 清先生
建設工業科 瀬﨑 秀三先生、毛利 公浩先生


長崎県立大村工業高等学校

教員一丸となって「全員合格」目指し、2級学科試験を指導

 


 
長崎県立大村工業高等学校
設 立:1961年   課 程:全日制
生徒数:954人   学科数:7学科
建設系:建築科 119人(男子101人女子18人)
    建設工業科 119人(男子119人女子0人)

 「本校では長年、建築科・建設工業科ともにそれぞれ建築・土木の2級学科試験合格を卒業までの専門教科の重点資格として位置づけ、学科の教員が一丸となって指導に当たってきました」と長崎県立大村工業高等学校の毛利先生は説明する。同校では授業外の時間も使って全員合格を目指し熱心な指導を行っており、毎年高い合格率に結びついている。
 建築科主任の田浦先生は「資格対策としては2年生からの『建築施工』の授業と、7時30分から8時15分までの45分間の『朝補習』の時間を有効に活用し、過去問題を中心に指導しています」と話す。3年生の6月頃には多くの生徒が部活動を引退するため、放課後にも補習を行う。「間違ったところはその分野についての理解や実力が不足しているということ。補習では、口頭質問でそれに答えられるかどうかなどさまざまな方法を通じて指導し、意識を向上させています」。
 建設工業科では資格対策のためにカリキュラムを変更した。建設工業科主任の瀨﨑先生は「2年生からではとても時間が足りないので、1年生から『土木施工』と『測量』の授業を行っています」と語る。こちらも朝補習を活用して1年生の1月から2年生の5月までは測量士補・測量士、その後は2級学科試験の内容を指導する。

田浦 清先生
瀬﨑 秀三先生
毛利 公浩先生

 生徒に対しては、1年次から自主的な取り組みを促す意識づけを行い、資格の重みを理解させている。「卒業までにこれだけは合格したい」という強い気持ちを、どれくらい持たせられるかが合格へのカギ。生徒自身がやる気を出し、自主的に問題集を解いたり生徒同士で教え合ったりできた年は、合格率もより高くなるという。

 
(2016年1月29日 長崎県立大村工業高等学校にて取材)

 



 

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