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建設産業におけるBIM

建設産業におけるBIM

BIM(Building Information Modeling)は、略して「ビム」と呼ばれ、建築の3次元形状に加え、仕上げ・設備機器・配管・価格・維持管理まで含んだ情報による3次元のバーチャルな建築モデルのことです。BIMの登場によって、手描きや2次元CADで設計してきた建築家は3次元でデザインを思考し、プレゼンテーションを容易に行えるようになりました。また、BIMの導入によってあらゆる建築情報が一元的に管理され、しかも各担当者が常にアクセスできる状況に置かれるため、建設・運営プロセスにおいて大きな変革をもたらすものと期待されています。そこで今回の特集では、BIM分野の第一線でご活躍の方や、さまざまな角度からBIMの現状と今後の展望についてご紹介いただきます。

 

C-CADECにおけるBIMへの取組

 設計製造情報化評議会(C-CADEC)は、平成8年6月から平成11年5月まで活動した「建設CADデータ交換コンソーシアム」の事業を継承した組織である。

 当評議会では、同コンソーシアムで開発された成果を継続的にメンテナンスするとともに、CADデータ等の設計製造データ交換のために開発した成果について、活用の裾野の拡大を図り、業界におけるIT活用を推進している。平成24年度の当評議会活動は、以下3つの活動の柱を4つの専門委員会において検討を実施する。

 

活動の柱

(1)既存成果の進展と更なる普及に向けた活動

(2)発展的検討テーマへの取組みの展開

  近年業界における話題の主流となっているBIM(Building Information Modeling)について、運営委員会及び各専門委員会の「建築/空衛/電設BIM研究WG」において、C-CADECとしてのBIMに関する活動を推進する。
 平成23年度に実施したアンケートの結果分析、市場動向調査、事例調査等を通して、BIMに求められる要件の整理やデータ・ライブラリのあり方の検討等を行う。検討に際しては各専門委員会間及び関連他団体との積極的な連携を図る。

(3)建築・設備分野におけるプロセスの電子化に係る活動

 

専門委員会の主な活動テーマ

(1)建築EC推進委員会

討議テーマ検討シート案■ 実務における情報共有の普及・活用に向けた検討
■ 建築分野におけるBIMに係る検討
 平成24年度は平成23年度に実施した「建築生産プロジェクトにおける問題・課題認識とBIMに関するアンケート」の結果分析を行うとともに、BIMに係る要件整理を行うため次図の検討シートに基づき討議する。この検討シートはBIMの関係者と、要件(討議テーマ案)を整理するためのものであり、要件整理については企画、設計、生産・施工、維持管理の各段階で発注者、設計者、施工者に関連する要件を記載していくことを想定している。(図1)

 

 

 

(2)空衛設備EC推進委員会

■ “Stem Chain”の実現に向けた検討

■ BE-Bridge仕様の普及展開に向けた検討

■ 空調衛生設備分野におけるBIMに係る検討
 平成23年度の空衛BIM研究WGの検討結果を踏まえ、以下を研究テーマの候補の例とし優先順位等を検討したうえで取り組むテーマを選定する。

・現行BE-Brige・Stem仕様のBIM対応改訂、IFC変換対応検討

■ BIMへの対応等を考慮したStem仕様改訂等の検討
 平成23年度の空衛BIM研究WGの検討結果を踏まえ、以下を研究テーマの候補の例とし優先順位等を検討したうえで取り組むテーマを選定する。

・CADデータ作成基準の2D→3D版追加
・軽くて簡素な3Dデータ表現検討(3D外形図描画仕様)
・機器分類コード改訂(統合コードへの移行)
・仕様属性項目一覧のBIM対応改訂
・機器表仕様データのBIM向け編成検討

■ BIMへの対応等を考慮したBE-Bridge仕様改訂等の検討
 平成23年度の空衛BIM研究WGの検討結果を踏まえ、以下を研究テーマの候補の例とし優先順位等を検討したうえで取り組むテーマを選定する。

・搬送系器具(バルブ・VAVなど)BIMデータ表現検討
・CADデータ作成基準の2D→3D版追加
・軽くて簡素な3Dデータ表現検討(3D外形図描画仕様)
・IAIの仕様改訂要望確認、改訂検討・調整
・C-CADEC空調衛生属性セットとIFC表現の検討
・属性定義、属性情報マッピングに関するIAIとの協業

(3)電気設備EC推進委員会

■ 電設Stemデータの拡充・業務活用に向けた検討
■ 電設分野におけるBE-Bridge仕様の普及展開に向けた検討
■ 電設分野におけるBIMに係る検討
 電設BIM研究WGでは、電気設備分野におけるBIMに係る検討に引き続き取り組む。平成23年度に実施したアンケート調査結果を詳細に分析し、電設分野におけるBIMのニーズと発展の可能性、現状の課題等を整理する。また、必要に応じてヒアリング調査等も実施する。調査検討においては、C-CADECの他委員会や、IAI日本、設備システム研究会、日本電設工業協会等、関連他団体と積極的な連携・協業を図る

(4)技術調査委員会

■ C-CADEC成果の普及・関連動向の調査
■ 建設分野における建築プロセス電子化の動向、標準化動向の調査
■ 建設現場におけるIT活用動向と事例の調査

以上

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