本コンソーシアムは、設立から概ね5年間を目途に活動することとし、平成26年度下半期〜平成27年度末までに取り組む事業を「建設産業担い手確保・育成アクションプログラム(第1版)」として取りまとめました。
本プログラムでは、担い手不足が特に懸念される野丁場系の技能者に当面の重点を置くこととし、必要に応じて所要の追加・修正を行うとともに、更なる事業展開について検討を進めて参ります。
事業内容〈アクションプログラム(第1版)〉
1.地域連携ネットワーク等担い手確保・育成のためのネットワーク構築
個社を超えて、地域の関係者が一体となって教育訓練体系を構築することを目指し、地域連携ネットワーク等の形成に有益な情報を調査・取りまとめ・提供するとともに、地域連携ネットワーク等担い手確保・育成のためのネットワークによる先進的な取組を支援します。
▶地域における連携ネットワークの構築を促進するため、他地域のモデルとなり得る協会等の取り組み事例の
調査・分析を行い、他の地域でのネットワーク形成のための参考となるよう資料を取りまとめ提供します。
▶総合工事業団体、専門工事業団体、関係行政機関、職業訓練校、工業高校等の教育機関等の
地域連携ネットワーク等、担い手確保・育成のため、複数の機関が一体となって実施する具体的な
取組に対して支援を行います。
2.教育訓練等基盤の充実・強化
充実した教育訓練の実践、教育訓練をはじめとした担い手確保・育成に資する提案、担い手確保・育成のための広報等について、教育訓練の実践的な役割を担う富士教育訓練センターと連携を図りつつ、教育訓練体系の構築に向け中核的な役割を果たすため、以下の事業を実施します。
(1)プログラム・教材等の整備
当面、入職前の若年者や初任者及び入職後2年目~5年目に必要なプログラム・教材等の整備を進めることとします。
(職長クラス、熟練技能者クラスの養成に必要なプログラム・教材等については、平成27年度以降に着手)
〈若年者の入職促進に係るプログラム・教材等について〉
▶工業高校生等を対象として行われているインターンシップや出前講座等の効果の検証と効果的な手法の
開発・提案を行います。
▶工業高校生等を対象として行う実習教育に必要なプログラム・教材等を整備します。
▶工業高校教員等に対し、建設産業の役割や職種ごとの仕事内容等、建設産業に対する関心や理解を
高めるための情報を整備・提供します。
▶工業高校教員等に対する実践的な研修機会を提供するため、専門工事業団体や
全国工業高等学校長協会事務局と連携を図り、工業高校教員の研修内容等に関するニーズを
把握するとともに、これに応じたプログラム・教材等を整備します。
〈初任者及び入職後2年目~5年目に係る教材等について〉
▶職業訓練校等が使用している既存教材(講師が独自で作成した補助教材を含む)の収集及び同教材を
使用したプログラム、訓練等の情報を整理します。
▶建設企業等が求める職業訓練の内容(安全衛生、技術習得・技能習得、取得させたい資格等)について
調査します。
▶収集した教材の内容を検証し、使用できるものについては他機関での利用等、幅広い活用に向けた
条件整備を行います。また、修正が必要な教材や新たに必要となる教材等については、
優先順位を踏まえつつ順次整備します。
(2)講師の発掘・育成
▶各職業訓練校等における講師候補者や、1.の地域連携ネットワークが取り組む活動をサポートする
講師候補者等の発掘・育成を支援します。
▶建設マスター、登録基幹技能者等を講師として活用することについて、その実現性、ニーズ等を
調査・検討します。
▶富士教育訓練センターにおいて、各職業訓練校の講師候補者等を対象に講師養成のための仕組みを整備します。
▶収集した講師情報については、全国版講師DB(人材バンク)を作成し、関係者間で共有することとします。
(3)担い手確保・育成に関する情報等の集約及び提案
▶担い手確保・育成に取り組む建設産業団体等の関係機関や有識者の持つ経験、情報、知見を
集約するとともに、本コンソーシアムの活動を通じて得られた成果等をも踏まえつつ、
関係機関に対して、担い手確保・育成に資する提案を行います。
(4)若年者の入職促進に向けた戦略的広報の推進
建設産業への理解の促進と魅力の発信を図るため、建設産業人材確保・育成推進協議会(建設産業戦略的広報推進協議会)と連携して以下の事業に取り組むこととします。
▶建設産業担い手確保・育成コンソーシアム専用WEBサイトを立ち上げ、アクションプログラムに基づく
事業の実施状況をはじめ、本コンソーシアムに関連する各種情報をタイムリーに提供します。
▶建設産業の担い手確保・育成を図るためのWEBサイト(『
建設現場へGO!』、『
18歳のハローワーク』、
『
建設産業で働く女性がカッコイイ』)の内容の充実を図るとともに、『建設現場へGO!』のロゴマークの
活用等により、関係団体等のWEBサイトとの相互リンク、ネットワーク化を図ります。
3.職業訓練校ネットワークの構築
富士教育訓練センターと連携した職業訓練校のネットワークを構築するため、本コンソーシアムの目的を共有し、かつ、連携が可能な職業訓練校の情報を収集するとともに、当該職業訓練校間の情報交換、相互協力、その他共同事業の展開等を推進する場を設置します。
▶本コンソーシアムの目的を共有する職業訓練校についての情報の収集・整理を行い、職業訓練校DBを構築。
また、併せて、地域において職業訓練校が関係者と連携して取り組む優良事例を調査します。
▶上記職業訓練校間の情報交換や運営の相互協力を行うための「建設関連職業訓練校等連絡会議(仮称)」を
立ち上げます。
アクションプログラム(第1版)工程表
ワーキンググループの設置
本コンソーシアムに「プログラム・教材等ワーキンググループ(WG)」を設置します。
▶ (1)建に掲げるプログラム・教材等の整備について、専門的観点から調査・検討、行動を行なうために、
学識経験者、総合工事業者、専門工事業者、職業訓練校、教育機関等からなるWGを設置します。
建設産業担い手確保・育成コンソーシアム体制図