基金の活動

特集 建築施工管理CPD制度

建築施工管理CPD制度|力量のある技術者への要望が高まる中で継続的な教育に期待したい

株式会社 北村組
品質管理部 山田 康永 氏

三重県松阪市に本拠を置く㈱北村組(昭和22年2月設立/社員数102名)は、関西と中京エリアを基盤にする総合建設業者です。「品質・環境・安全衛生マネジメントシステム」を基軸とする組織運営と、人や自然や社会に思いやりのある倫理観を大切にした企業活動を行っています。そんな同社に、建築施工管理CPD制度への期待を伺いました。

 

力量のある技術者への要望が高まる中で継続的な教育に期待したい



技術者の質が自然と高まっていくシステムを構築してほしい

本社

本社

 土木施工管理技士については、以前から土木施工管理技士会が運営する継続学習制度(CPDS)があり、各省庁・官庁の工事発注の際に、技術者のCPD単位が要求されるようになり、早くから取り組んでいました。しかし、建築施工管理技士については、最近までそのような仕組みがありませんでした。当社の建築部門の技術者は、一級建築施工管理技士の資格を取得し仕事をしていることから、建築施工管理CPD制度の運用開始を受け、39名の技術者の参加を決めました。個人での登録に加えて、会社単位での登録ができたことも選択した理由の一つです。
 技術者のスキルアップにつながるような、現場で活かせる講習を望んでいます。建築施工管理CPD制度によって結果的に、技術者の質が自然と高まっていくようなシステムの構築を期待したいですね。
 今後、制度をどう利用していくかは、基本的には技術者の自主性に任せていくのが大事だと思いますが、自己管理が難しい場面も多く想定されますので、会社として手続きをする、講習計画に盛り込む、などの利用法を考えています。


建築施工管理CPD制度への期待と要望

 建築施工管理CPD制度への期待は以下の2項目です。

これまで建築系のCPD制度では、我々が建築施工管理に必要と考える講習内容と、実際に認定されている講習内容が、必ずしも一致していなかったと感じます。建築施工管理CPD制度ができたことで、もっと認定範囲が広がるといいですね。従来建築系のCPD制度では、建築士向けのプログラムが主流だったので、例えば設計論的な話、構造の話などは認定されやすく、逆に施工管理で必要となる「人の管理(経営マネジメント)」分野(土木施工管理技士では認められるような分野)は、「あまり建築的でない」という理由で、建築系のCPD単位(ユニット)が認定されにくいようです。マネジメント関連の認定もぜひご検討ください。

今まで我々が関係してきた土木系のCPD制度では、建設業協会主催の講習など比較的近くにある会場で受講することができました。特に我々のような地方の建設業者にとっては身近さが重要です。弊社は三重県松阪市ですが、講習会は名古屋(約100km)、大阪(約150km)まで行かないと受講できないイメージがあります。「身近」なところでの講習プログラムの受講機会が確保されることを望んでいます。

以上、今後の展開を大いに期待しております。

昨年9月に開催した安全衛生大会の模様

昨年9月に開催した安全衛生大会の模様

現場で鉄筋の配筋検査を行う当社技術者

現場で鉄筋の配筋検査を行う当社技術者




 




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